FETE

今日はパリ在住のアーティスト黒田アキさんにお誘い頂き
FETE(パーティー)に行ってきました。
文学者、建築家、アーティスト、物理学者・・・・・・・・・・・・・。
フランスの大物がゴロゴロいて普段大胆な僕もちじこまってしまった。
それに加えて、パリ第七大学と東大の共同学会でいらっしゃっていた
小林康夫先生もいらっしゃっていた。
黒田さんと小林さんは昔からのなからしい。

黒田さんの「物凄さ」を再確認するとともに、
僕のやるべきことが、予想を超えて膨大な量であることに気づく。
正直、体がいくつあっても足りないな・・・・・・。

Event Lecture / イベント, Paris / パリ | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 11 21, 2005 10:16 | TrackBack (0)

JOURNEES DU PATRIMOINE

9月17、18日はJORNEES EROPEENNES DE PATRIMOINEだった。
これは、フランス国内の美術館や市庁舎をはじめとする公共施設が一般公開されるというもの。

僕は風邪気味と言うこともあり、CREDIT MUNICIPAL DE PARISと
LES BATIMENT DU CENTRE HISTORIQUE DES ARCHIVES NATIONALESを
同僚のPILIPPEとパパっと見た。
前者は巴里の質屋。後者は18世紀の貴族の館を現在歴史博物館として使っている。

LES BATIMENT DU CENTRE HISTORIQUE DES ARCHIVES NATIONALESでは
この施設の改修設計競技があったらしく、その結果報告展示会が行われていた。
今回は人が多くて並びもしなかった。
今度また出かけてみよう。

Event Lecture / イベント, Paris / パリ, Urbanism_City / 都市 | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 9 19, 2005 7:00 | TrackBack (0)

14 juillet

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7月14日は、フランス語で『Le Quatorze Juillet』。
つまり、フランス革命を祝う『fete de national』でした。
今年はフランスにおける『ブラジル年』 と言うこと、
軍事パレードでブラジル国旗が登場したり
夜はサンバと共に花火が打ち上げられたり。

フランス滞在 一年目で、パリで行われる一通りイベントを経験しているので
二年目は「どのイベントをどのように楽しもうか?」という余裕が出てきた。

今回は写真家の洋司さん、MICHEL KLEINのデザイナー、コウジさんたちと
「CHAMPS DE MARS公園」で花火待ちのピクニック。

花火もきれいだったけれど、公園に集まった群集が物凄い迫力。
キューブに刈り込まれた樹木に挟まれた、軸線を持つ広場には、
フランス式庭園のテクスチャーのように人の頭が広がっていた。
日本の花火大会もすごい人出だけれども
『見渡せる場所 』(=広場)の存在は、群集の迫力を増幅して
群集×自分 という形で興奮をも増幅している気がした。
ちょうど「競技場に居るような状態」と言ってもいいのかな。

『見渡せる場所 』(=広場)の存在は、
デモをすぐ行ったりする熱狂的なフランス人(パリ人)の国民性を
構成している一要因なのかな?とボンヤリつぶやいた7月14日。

Dialy / 日常, Event Lecture / イベント, Paris / パリ, Urbanism_City / 都市 | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 7 20, 2005 15:48 | Comments (3) | TrackBack (0)

JAKOB+MACFARLANEの展覧会-その2

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前回の日記にあるように、
JAKOB+MACFARLANEの展覧会のオープニングにパーティーに行ってきた。

起伏を持ったダンボール材の塊が空間の真ん中に浮いている会場構成。
その塊には幾つかの穴が開いていて、
そこに模型とプレゼンテーションシートが貼ってある。
四つある模型のうち二つは3Dプリンターによるもの。
データーがそのまま形態として出てくるこの技術はやはりすごい。
頭で仕組みがわかっていても、実際模型を手に取ると技術の力を実感する。

また、ダンボールの塊の中にはプロジェクターも埋め込まれており
会場の大きく白い壁面に各プロジェクトの映像が投影されていた。

空間の真ん中に何かを置いて、その周辺に場を生み出すという会場構成は
学生時代に担当させてもらったギャラリー間『古谷誠章展 』を思い出す。

誤解されるといけないので
「今回の会場構成は僕は担当していない」とだけは書いておこうかな。

展示プロジェクト
- Restaurant Georges
-Librairie Florence Loewy Books by Artists
-Theatre Maxime Gorki
-Maison H
-100 Logements
-Renault Square Com
-Docks de Paris
(プレゼンテーションシートのみの展示も含む)

Architecture Space / 建築, Event Lecture / イベント | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 6 20, 2005 7:40 | TrackBack (0)

JAKOB+MACFARLANEの展覧会

フランスのオルレアン(ORLEANS)にあるFRACにて
JAKOB+MACFARLANEの展覧会が開かれています。
会期は2005年6月18日から10月23日まで。

そして今日の夜( 6月17日)にはオープニングパーティーが
行われます。
事務所に勤務するみんながこのパーティーに出席し
ORLEANEで一泊してから巴里に帰ってきます。

昨日、建築家4組が参加する国際設計競技をまとめた。
我々以外の参加者は、既に巨匠的な建築家ばかりで、
(うち以外はEL Croquisの特集号が発行されている建築家)
そんな人々と同じ土俵で競っていることの実感がわかない。
そんなこともあり、いつも以上にJAKOB+MACFARLANEの
プロジェクトに対する執念がすさまじかった気がする。

そんなコンペも終わったので、明日は楽しく、騒いで来ようと思います。

Architecture Space / 建築, Event Lecture / イベント, News / 新着情報 | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 6 17, 2005 7:30 | Comments (1) | TrackBack (0)

国際設計競技に勝つ

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JAKOB+MACFARLANEにおける僕の初担当プロジェクトが
国際設計競技で1位を獲得した。
現在、プロジェクトの実現に向け、市との調整が始まっている。

それに合わせて、Pavillon De L’Arsenal(日本で言うギャラリー間)で
上位11案のプレゼンテーションと模型が展示されている。
そこにはFuture Systemsやフランスの若手建築家Manuelle Gautrandの名前もあった。

設計競技の概要をさっと書いてみると、
セーヌ川左岸再整備プロジェクトの一つで、
国立図書館近くの川岸に
昔、倉庫として使われていた12000平米の建物が建っている。
セーヌ川に開きながら、商業施設、文化施設等、レジャープレイスを
この建物の躯体を活用して構築するのがパリ市からの要求。
躯体を利用するのは、セーヌの水運で発展してきたした「パリの記憶」を
オブジェクトとして継承しようとするものだ。
内部の諸施設は、今後の市との協議で変更があると思う。

圧倒的な敷地の特性(セーヌ川との関係)と
特殊な既存躯体を残した改修計画と言った強いコンテクストに導かれ、
どの案も方向性が非常に似ている。
躯体は、セーヌ川に平行して細長く伸びており、
川の直角方向には4つのスパンを持っている。
「川と直角方向の4スパンに異なる機能、または形態をパラレルに並べた案」
もしくは、
「躯体を皮膜でまるごと包み込み、その皮膜が設定条件によって変形していく」
というのが、だいたい全ての案が持っている方向性。

僕らの案は後者に属していて、動脈のように躯体から皮膜が盛り上がり
そこが館内の動線や屋上レストランのサービススペースになるというもの。
JAKOB+MACFARLANEの作品Restaurant GEORGE(Centre Pompidou内)の
床面の一方向への形態操作を、屋根面・外壁面の3次元方向への形態操作に
拡張したものだと言えるのかもしれない。

パリ市内、もしくは周辺の巨大プロジェクトが立て続けに、
変更、中止されているだけに僕らのプロジェクトの行く末が心配だ。
「この案は実現するのだろうかと」と不安になってしまう。

Architecture Space / 建築, Event Lecture / イベント, News / 新着情報, Paris / パリ, Urbanism_City / 都市 | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 5 30, 2005 8:42 | Comments (3) | TrackBack (1)

LA NUIT DES MUSEES

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5月14日、『LA NUIT DES MUSEES(ラ・ミュゼ・ニュイ)』に行ってきた。
『NUIT(ニュイ)』はフランス語で、『夜』とか『夜間』という意味で、
つまりは、午後の7時から夜中まで無料(一部は有料)で美術館が開放されるというもの。
閉館時間は美術館によって異なる。

パリ市のみのイベントだと思っていたんだけれども、
公式サイトを見ると、フランス国内どころか
ヨーロッパ中で同時開催されているようだ。

僕は『INSTITUT DE MONDE ARABE(アラブ世界研究所)』
『MUSEE DU LOUVRE(ルーブル美術館)』を見る。
『INSTITUT DE MONDE ARABE』の展示室に入るのは今回が初めて。
北側立面の『機械仕掛けの日よけ』は確かにカッコイイと思うが、
全体を見ると『現代の有数の名建築』といわれるほど
良い建築家なのかは正直分からない。

『MUSEE DU LOUVRE(ルーブル美術館)』では『ハンムラビ法典』を見た。
『目は目を、歯に歯を』の語源になったものだ。
『報復のための暴力的な教え』だと思われがちだが
報復合戦を抑えるために、最小限の『報復』を許可したものだとか。

『事実』とは、何時の時代も『解釈』と『伝達手段』の上で
儚く揺れる、曖昧な存在だ。

Event Lecture / イベント, Paris / パリ, Urbanism_City / 都市 | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 5 22, 2005 21:27 | TrackBack (0)

BECHERの写真

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・18日
毎年11月の第三木曜日に解禁されるワイン・ボジョレーヌーボー(Beaujolais nouveau)を飲む。
日本のように大騒ぎにはなっていないが、レストランや惣菜屋に行くと
店員さんがさりげなく勧めてくれる。
僕も平日の昼食にこれをさりげなく飲む。
このさりげなさ。さすが、ワイン文化が充実している。

日本でのボジョレーやスターバックスの熱狂は、
ワイン文化やカフェ文化の成熟度の違いを表している気がする。
それを証拠に、元々カフェ文化があるパリでは、スターバックが入り込む余地が無く
観光客エリアに二店舗しかない。

・20日
Center pompiduで行われているBERND ET HILLA BECHER展へ。
時代、国籍、文脈が異なる一つの『工業建築・設備』を同じ視点で撮影し、
即物的な『もの』でさえも、それを取り囲む時代や状況によって
様々に変化するということをあらわにするタイポロジー(Typology)。
BERND ET HILLA BECHERはこの技法で有名なドイツ人写真家。

今回の展覧会では下記の10作品が展示されていた。
給水塔(Chateaux d’ eau)
冷却塔(Tours de refrigeration)
ガスタンク(Gazometres)
縦坑(Chevalements)
加工工場(Usine de traitement)
砂利倉庫(Gravieres)
炉(Fours a chaux)
穀物サイロ(Silos a cereales)
石炭サイロ(Silos a charbon)
溶鉱炉(Hauts fourneaux)
パイプ群の詳細(Details)
生産工場(Halles de production)

光が均等に当たる曇りを選んで撮影された写真群からは、
正面のアングルとも相まって
グラフィックデザインのような二次元的印象を強く受けた。
被写体は形態が似ているのにも関わらず、
そこに張り付く「素材」や「スケール」が様々に変化しているので
まるで3Dグラフィックのマッピングスタディーを見ているよう。

「特定の素材が連続していく」という『工業建築・設備』に特有の『表面』構成は、
一般的な「建築」のデザインに適用できる十分な魅力を持っている。
(※写真は展覧会カタログの写真)

Architecture Space / 建築, Art / 美術, Event Lecture / イベント, Paris / パリ | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 11 29, 2004 0:56 | Comments (3) | TrackBack (0)

「紙」と「お寿司」と「浮世絵」と

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・ 10日
坂茂パリ事務所の岡田君に誘われて坂事務所見学へ。
Center pompiduの最上階にはjakob+macfarlane設計のレストラン「George」が。
それを横目に進んでいくと仮設テントとして設けられた事務所が見えてくる。
建物は坂茂さんの「ブランドロゴ」となった紙管による構造。
断熱材に薄い発泡スチロールを使っていて、夜になると光が透けてとてもきれい。
「設置場所」も、「日本人による紙建築」であるということも含め
この建築自体が展示物と化していました。
さすがポンピドーセンター。色々なことがかなり戦略的です。

・ 14日
事務所のみんなを招待して、手巻き寿司パーティー。
早朝に市に買出しに行った甲斐あってかなり好評。

・ 15日
Galeries Nationales du Grand Palaisで行われている「Images du monde flottant」展へ。
Images du monde flottantとは、絵・世・浮。つまり日本の浮世絵の展示です。
フランスで見る日本の展示は何か不思議。
展示よりもフランス人の反応に興味が向いてしまう。

すごい量の浮世絵をまとめて見るのは今回が初めて。
西洋絵画は、あるテーマ(例えば「受胎告知」)に沿って全ての要素が構成されている。
それは絵画の中に一つの(「時間」とも呼べる)物語が存在している。
一方、(特に多人数が描かれた)浮世絵の画面では、ある者は歌い・踊り、ある者は決闘し
そしてあるものは寝ていたりする。
つまり、画面の様々な部分にそれぞれの物語(「時間」)が流れている。

表現方法としては、物の大小関係・位置関係、記号的表現など、
やはり西洋的絵画とはかなり違ていることを再々確認。
とくに、勝川春潮が描いた「EDOcho dans quartier de YOSHIKAWA(江戸よしかわ地区/正式名称不明)」
が興味深い。
道沿った幾つかの建物があって、全ての建物はそれぞれの消失点をもった遠近法で、
道をまたぐ門はアクソノメトリックで描かれている。
先日見た歌舞伎の舞台装置にもった感想と同じで、遠近感が曖昧に設定されているから
見かたによって遠近関係がかなり変化してくる。
無自覚にこの操作を行っているんだろうけど、ホルバインの絵よりやってることが面白い。

そういえば浮世絵も歌舞伎も江戸時代に起源を持つものですね。
この表現は時代によって共通に埋め込まれた表現形式だったのかも知れない。

写真は自宅近くで建設が続くJean Nouvel設計のmusee du quai branly
散歩中に撮影したもの。
壁面の植物が異様で魅力的。

Architecture Space / 建築, Art / 美術, Event Lecture / イベント, Paris / パリ | Posted by SUGAWARADAISUKE | 菅原大輔 at 11 14, 2004 23:10 | Comments (2) | TrackBack (0)