均質な空気

まぎれもない船橋校舎の風景である。
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非装飾 標準化 平行配置といったモダンの王道を体現し、ソーシャルハウジングを彷彿させるような建物が、群れをなしている。美しくみえるのは、その時植えられたであろう、木々が成長し、建築がその意味を終え墓標のようにすら見えるバランスが、空間を凛とさせているからなのかもしれない。言い換えれば木さえ残れば、まるで建築がなくなってもいいじゃないかと。人を納得させる心配り。建築がグリッドを引いたのでもなく、道がグリッドを引いたのでもない、ここのマスタープランは、木が整然と並んでいることなのかも知れない。近代化とそれに反動的な態度に陥らず、外部に立つにはどうすればいいのだろうか。弱い建築なんて言っていてはいけない。訴求力のある風景から学ぶことは多い。

遺構 | at December 1, 2004 19:27


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